秋らしい風と気持ちの良い空。
季節がかわっていきますね。
coromo-cya-ya cafe では、9月半ばでかき氷も終わり
新しいメニューが加わっています。
毎年大人気のシャインマスカットのタルトに加え、
初めてお披露目する”プリン”が登場しています。
発売早々から、たくさんのオーダーをいただいている"クラシック プリン"
構想から数えると、登場までに時間をかけて作り上げたメニューです。
ただ、レシピを決めて作り上げることは
数日でできるけれど、
どんな想いでつくり、
どんな位置付けのメニューにしたいか、
どんな風にお客様に楽しんで貰いたいか、
そんなことをずっと考え続けたのちだからこそ、
作れるレシピというのがあると毎回思います。
このプリンが出来上がるまでのストーリーを少しご紹介したいと思います。
数年前から、
焼き菓子以外に、つるんとした喉越しのメニューがお客様に必要なんじゃないかと思っていました。
例えば、春の気温が高い日に
アイスクリームを食べたいわけじゃないけど、喉越しがいいものを食べたいなという時、
coromo-cya-yaではピッタリ選べるメニューはありませんでした。
ゼリーみたいなものがいいのかな。
当初は、私はそんな風に思っていました。
しかし、プリンがいいんじゃないかと
カフェミーティングで話題となり、
それならcoromo-cya-yaらしく、「お茶を使ったプリンにしよう!」と、
話がまとまりました!
早速試作にとりかかると、確かに美味しい
ほうじ茶のプリンが出来上がり、
私もこれならいくつも食べたいプリンだなぁと、心底思っていました。
レシピも決まり、
細々とした運用をスタッフと詰めていく日々。
ここからがとても大切な仕事。
盛り付けを考えたり、
お客様が食べてくれるところや
オーダーすることを考えたり
どんな飲み物と合わせたら美味しいかなど、
多方面からの角度でメニューについて考えます。
ある日の帰り道、
私がお客様に出したいプリンは本当にこれなんだろうか?
つるんとした喉越しのメニューの一番はじめに登場するメニューはこのプリンがいいのだろか?
そんな風に思った日があったのを覚えています。
みんなが好きな、普通のプリンがいいんじゃないか。
急にそう思いはじめました。
こういう事って、うまく言葉にできませんが、
自分がクルクル考えていた事が、
誰かのあの言葉とこの人の何気ない会話から得たものとが
急に繋がって、違う思考が生まれてくる感じです。
そうだよ、ほうじ茶のプリンじゃない!
普通に美味しいプリンだ!
そうと心が決まれば試作し直し。
妊婦でお腹が大きくなりながら、
プリン液をこぼさないように手をぷるぷるさせながら
オーブンの中にバットを入れた日を思い出します。
こうしてcoromo-cya-yaの新しい定番となる、ちょっと大きくて、
昔ながらの固めのプリンは出来上がりました。
幼少期に食べたプリン。
大人になったら、プリンお腹いっぱい食べたいな。
そんな風に思った人もたくさんいるのではないかと、大人になった今だから、
そのわくわくした気持ちを思い出させる、
食べ応えのある大きさにさせたのだと思います。
コーヒーやカフェオレを片手に
クラシックに美味しいプリンをどうぞ!
coromo-cya-ya 店主 中臣美香
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